まなび、はたらきに小さな発見
文房具・雑貨・家具のニュース情報サイト

まなび、はたらきに小さな発見
文房具・雑貨・家具のニュース情報サイト

ワークスタイル研究所「ワカハラ所長の理系愛」~円周率を色で表すと~

ピックアップ

無理数を色に変換する手順。
  • 無理数を色に変換する手順。
  • 円周率3.141592...を色に変換。
  • ネイピア数(自然対数の低)2.7182818284…を色に変換。
  • √2を色に変換。
  • √3を色に変換。
  • √5を色に変換。
  • √6を色に変換。
  • √7を色に変換。
 こんにちは。コクヨワークスタイル研究所のワカハラです。理系の世界をこよなく愛する私が、その理系愛をさまざまな表現で発信していく、という実験的コラムを担当することになりました。今回は、前回の最後でも予告した「新しい理系的表現」の一つとして、円周率のような無限に続く無理数を色で表す、ということにチャレンジしてみたいと思います。お願いですから、わけわからないって言わないで。。。今まで無味乾燥に見えていた数字の羅列に対し、だれでも好き・嫌いという感情を感じること請け合いですので!では、さっそくどうぞ!

◆数字を色に変換するとは?

 例えば円周率といっても、3.141592…と、要は数字の羅列でしかないですよね。小数点以下、14、15ときて16とくるかと思いきや92かよ!とか、そもそも1とか2じゃなくて3から始まるところがいい!とか、小数点以下762桁目から9が6個続く部分に萌える!とか言って楽しめるのは一握りの変態であって、至って健全なる一般の方々にとっては無味乾燥なものでしかないと思います。

 こういった単なる数字の羅列を、もっと多くの人が楽しむためにはどうしたらいいのか?これこそ新しい理系的表現に求められる使命ではないのか?冒頭から要件定義を完全に見誤っている気もしなくもないですが、数字の面白さを「民主化」するために(これ一度言ってみたかった)、数字の羅列を色に変換して、好きとか嫌いとか誰でも言いやすくすることを考えてみたいと思います。

 数字を色に変換するのは意外と簡単です。みなさん、パワポ使いますよね?パワポで図形など書いた時の色の設定で、下記のようなダイアログがあるじゃないですか。「カラーモデル:RGB」という下に、数字を3つ入れて色指定しますよね。これです。なんでもいいから数字(厳密に言うと0~255の間の数字)が3つあれば、色が指定できます。つまり、数字が3つ並ぶと色に変換できるということです。


 この仕組みと、円周率のような数字の羅列を結びつけることができれば、円周率が数字の羅列ではなく、色の羅列で表現できるのではなかろうかと。カラーモデルはRGBでもCMYKでも何だっていいんですが、私は3という数字が好きなので、3つの数で指定するRGBでやることにします。

 で、結び付け方はこうです。まず円周率の数字の羅列を3ケタずつに区切っていきます。区切った数字を3つずつセットにします。その数字たちを0~255の範囲に収まる数字に線形変換(厳密に言うと異常値を切り捨てているので違うのですが)します。その3つずつの数値をRGBで色に変換していきます。もうちょっと視覚的に示すとこういう感じです。


 なんだか、また変態が変なこと言っているけど、要は数値の羅列から色の羅列が出てくるしくみがあるんだな、というように思っていただければ全然OKです。

◆円周率の数字の羅列を、色の羅列に変換してみる

 早速この考え方を使って、円周率を約100桁ぶん、色に変換してみるとこういう感じになります。これは理系らしく正々堂々と、エクセルを駆使してやりました。


 どうでしょうか?最初の黄緑と赤の組み合わせあたりは気持ち悪いけど、その後はペールカラーが並んでわりかしキレイじゃん、みたいなの思いません?数字がただ並んでいる状態よりも、面白い感じする気がしませんか?

◆他の無理数も色に変換し、比較してみる

 他の無理数も同じように変換して比較してみると、もっと好き嫌いがはっきりするかもしれません。円周率が出てきたので、次はネイピア数(自然対数の底)を約100桁ぶんいってみたいと思います。


 自然対数の底というのは記号eで表される2.7182818284…という数ですが、ネイピア数ってなんだよ、ティシューのネピア?みたいな感想以外、数字を見ているだけでは何も出てきませんよね?でも上記のように色で表してみると、「円周率よりちょっと落ち着いた感じするかも」「え、自然対数=アースカラー?」「私、ネイピア数のほうが好きかも、色的には」、みたいな感想も持てなくないのではないでしょうか?

 ちなみに王子製紙のネピアと、このネイピア数、語源は同じ単語だとか。全く人生の役に立たないWEBで見かけた豆知識まで披露して、引かずに読み続けてくださっている方がどのくらいいらっしゃるかわかりませんが、気にせず続けたいと思います。

 無理数と言えば、平方根もそうですね。ルート(√)ってやつです。これを√2から√10あたりまで一通り、約100桁ずついってみましょう。

 まず、√2はこんな感じ。


 けっこうビビッドに主張してくる感じですね。にぎやかだけど、人によってはちょっと疲れちゃうかも?

 続いて、√3はこんな感じです。


 だいぶ落ち着いてくる感じですが、ネイピア数の落ち着きに比べると華やかさがありますね。

 √5も見てみましょう。


 最初の水色~白~ライムの組み合わせが、アクの強い中間部にさわやかさを加えてますね。個人的には√2よりも夏っぽい感じがします。

 √6はどうでしょうか。


 これは、なんですかね。人によって感じ方は色々だと思いますが、私はなぜか中南米っぽい印象を受けました。

 次は√7です。


 深みがグッと増す中に、伝統芸能っぽさも感じられなくもないですね。これまでとはだいぶ方向性が変わります。

 次、√8はどうなるでしょうか?


ちょっと地味になってきましたね。おばあちゃん、て感じでしょうか。丹前を縫ってもらったことを思い出しちゃいます。

 √シリーズ、最後は√10です。


 ちょっとおしゃれな感じになりました?後半は北欧っぽい感じもしますかね?

 他にも面白い無理数がないかなと思い、チャンパーノウン定数というのも試してみました。これは、小数点以下に自然数を1から順々に並べてできる数のことです。0.1234567891011121314151617181920…という感じですね。どうなるでしょうか?


 これは、数の並びのすっきりしたルールとは裏腹に、結構ドギツい色味ですね、、並んでいる色にグラデーションがかかっていくのは数の並びに規則性があるからなのでしょうか。

 もう一つだけ、別の無理数を試してみます。今度は小数点以下に素数を並べた、0.23571113171923293137414347…という感じのコープランド・エルデシュ定数という数です。この数字はどうでしょうか?


 これは私の世代的にはズバリ、量産型ザクとジオン軍のノーマルスーツ、というイメージにぴったりです。これはカッコいいですね。。。

◆色に変換することで、無味乾燥だった数の羅列に味わいが生まれる

 いかがでしたでしょうか?数字の羅列だけを見ていても浮かんでこない感情や感覚が、色に変換した結果を見ると様々に浮かんできませんか?

 私が一番好きなのは、最後のコープランド・エルデシュ定数も捨てがたいですが、実は√3が、眺めていて一番気持ちが豊かになる感じがしました。√3にはこれまで、語呂合わせで「人並みにおごれや」というどちらかというと図々しい印象しかありませんでしたが、一度色による感想を持つと、これからのこの数との向き合い方が断然変わりますね。

 もしみなさんにおかれましても、意外とこの数(の色)好きだな、という感想を少しでも持っていただけたとしたらとっても嬉しいです。この数も試してみたい!という方がいらっしゃれば、ぜひ一緒にエクセルいじりましょう!

著者プロフィール:「ワカハラ所長」"ワカハラ所長
東京大学大学院卒業後、SIer、経営コンサル、広告代理店を経て「ビジネス×クリエイティブ×テクノロジー」を横断する活動領域を確立。2010年には経済産業省と「クールジャパン室」を立ち上げ、「産業構造ビジョン2010」の取りまとめに参画しながらCool Japan発足の礎を築く。2011年コクヨ入社。現在はワークスタイル研究所にて新しい働き方・暮らし方の研究に従事しながら、自分自身の働き方実験として複業で個人事業を立ち上げ、個人コンサルタントとしても活動中。

《ワカハラ所長》

関連記事

ピックアップ アクセスランキング

  1. 相手を動かすプレゼンの終わり方~最後の一言を決めておこう~

    相手を動かすプレゼンの終わり方~最後の一言を決めておこう~

  2. コクヨのシンプル整理術<前編> ~ノートの神様の場合~

    コクヨのシンプル整理術<前編> ~ノートの神様の場合~

  3. アゴが重すぎて・笑いすぎて「絶滅」 丸山貴史氏の生物図鑑7/19発売

    アゴが重すぎて・笑いすぎて「絶滅」 丸山貴史氏の生物図鑑7/19発売

  4. 節約!簡単!カワイイ!子どもが夢中になる手作りおふろシールの作り方

  5. コクヨ「THINK OF THINGS」ジェネラルグラフィックなどがADC賞を受賞

アクセスランキングをもっと見る

特集