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一発OKが出る資料はここが違う!~構成・要素・視点・デザインのポイント解説します~

社内会議でのプレゼン、お客様にお持ちする提案資料、上司への業務改善提案、現代のビジネスパーソンの業務時間の大半はこれら「資料作り」に充てられているのではないでしょうか。働き方改革が求められる今だからこそ、効率的に資料をつくるコツ、ご紹介します。

ピックアップ
プレゼン(提案)資料の構成は「問題点の特定」→「解決策の提案」の順番がセオリー。
  • プレゼン(提案)資料の構成は「問題点の特定」→「解決策の提案」の順番がセオリー。
  • 「(資料の前半)問題点の特定」には「目的」「問題点」「原因」の3つ、「(資料の後半)解決策の特定」には「解決策」「目標」「計画」の3つの合計6つの構成要素を盛り込みます。
  • 一発OKが出る資料はここが違う!~構成・要素・視点・デザインのポイント解説します~
  • 「【1】相手の視点」「【2】自分の視点」「【3】数字の視点」の3つの視点を持ち、切り替えながら資料をつくれば、誰でも資料の穴をなくすことができます。
  • 「相手の立場になって考えろ」とはよく言いますが、どうすれば相手の視点で物事を見ることができるようになるのでしょうか。
  • 「【2】自分の視点」とは、「提案の中に、自分の意見をしっかり持つ」という視点。 解決策の選択肢を列挙して、「この中からよいと思うものを選んでください」というかたちで資料をつくる人がいます。たしかに決めるのは決裁者かもしれませんが、これでは決裁者もどう判断していいのかわかりません。
  • 「【3】数字の視点」とは、「具体的な提案をする意識を持つ」という視点。提案は、これから実施するものなので、その通りになるのかは誰にもわかりません。それでも、仕事ができる人は、しっかりとした試算を事前に行ない、数字的根拠を盛り込んだ資料づくりをしています。
  • 文字のフォントは1種類、文字サイズはできるだけ大きくし、色も3色以内に押さえる。紙面を情報でギチギチにせずに30%程度は余白を残しましょう
 せっかく残業して数々のデータを集めてつくった渾身の資料でも、決裁者の「よくわからないなぁ」の一言でやり直しになった、なんていう経験、ありませんか?
 会議に通る資料、上司に響く資料をパパッとつくれる人はどのようなことに注意して資料づくりをしているのでしょうか?
 『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ』(三笠書房)の著作者であり、[コクヨの研修]スキルパークシニアトレーナーの下地寛也が、良い提案資料を作るためのコツをお伝えします。

目次:

1.資料は「構成が9割」
2.資料は「前半:問題点」「後半:解決策」の2部構成にする
3.決裁者が判断する上で「6つの要素」を押さえる
4.良い資料には「3つの視点」がある
5.資料のデザインはシンプルが鉄則
6.まとめ


1.資料は「構成が9割」



 「資料づくりのコツ」というと、見やすい図解や効果的なグラフの使い方といったデザインのテクニックをイメージする人も多いのではないでしょうか。ところが日々会議に参加して資料を見ていて感じることは、デザイン以前に資料の構成(つまり伝える順番)がなっていないケースがほとんどです。

 資料の良し悪しは構成で9割が決まります。構成とは「相手に内容を理解してもらうためにどのような順番にするか」を考えることです。

 資料づくりの下手な人は「自分が伝えたい順番」で資料をつくり、資料づくりの上手い人は「相手が理解しやすい順番」で資料をつくります。

2.資料は「前半:問題点」「後半:解決策」の2部構成にする



 プレゼン(提案)資料の構成は「問題点の特定」→「解決策の提案」の順番がセオリーと紹介しました。資料はそのふたつを前半と後半の2部構成にするのが基本です。

プレゼン(提案)資料の構成は「問題点の特定」→「解決策の提案」の順番がセオリー。

 なぜかというと、プレゼン資料とは問題解決の流れを資料にする作業だからです。この問題解決という言葉を半分、つまり問題(点)と解決(策)に分けて、資料の前半で「問題点は何か?」、後半で「解決策は何か?」について説明するわけです。

 よく見られるのは、問題点は提示されているが具体的な解決策が提示されていないというもの。
 たとえば、「来期の営業活動の改善提案書」の場合、問題点は「新規顧客の獲得件数が目標の65%しかできていない」と記載があるのですが、その問題をどのように解決するのかが曖昧だったり、「今期は新規顧客の獲得に注力して目標必達!」と書かれていて、その後一人ひとりの目標数字は書いてありますが、具体的にどのように取り組むのかが書かれていなかったりする資料のことです。

 逆に、解決策だけが提示されていて、問題点の深掘りができていない資料もあります。
 たとえば、「残業削減に関する提案資料」をつくる場合に、単に「7時にオフィスの照明を消灯する」「会議をすべて1時間以内にする」「タイムマネジメント研修を実施する」といった解決策ばかりが並んでいるケース。残業の問題点がどこにあるのかを理解できないと、決裁者はどのような解決策が適切なのかを判断できないでしょう。

3.決裁者が判断する上で必要な6つの構成要素



 さらに、「(資料の前半)問題点の特定」には「目的」「問題点」「原因」の3つ、「(資料の後半)解決策の提案」には「解決策」「目標」「計画」の3つの合計6つの構成要素を盛り込みます。
「(資料の前半)問題点の特定」には「目的」「問題点」「原因」の3つ、「(資料の後半)解決策の特定」には「解決策」「目標」「計画」の3つの合計6つの構成要素を盛り込みます。

 なぜかというとこの6つの要素が、決裁者が判断する上で必要な要素だからです。それぞれについてのポイントを見ていきましょう。

<<資料の前半:問題点の特定>>



【1】《目的》 そもそも何のために提案しているのか
 決裁者がまず知りたいのは、提案の目的です。提案の背景に何がおこっているのか、最終的に達成したいことは何なのかを簡潔に提示します。目的を示すことで会議参加者の資料を見る目線を合わせます。

【2】《問題点》 社内の様々な問題の中から、どの問題点に焦点を当てるべきなのか
 問題解決における問題点とは「あるべき姿」と「現状」のキャップのことを言います。本来あるべき姿が何で、現状はどのようになっているのかを事実をもとに示し、決裁者に問題を放置するとヤバいなと思わせるようにします。

【3】《原因》 その問題点を発生させている根本的な原因は何か
 たとえば長時間労働の問題の原因が「仕事が多すぎるのか」「仕事を処理するスキルが低いのか」「上司の指示が曖昧なのか」によって、必要な解決策は異なってきます。決裁者にその問題がおこっている根本原因をしっかりと理解してもらいます。

<<資料の後半:解決策の提案>>



【4】《解決策》 複数ある解決策の中から「効果」と「実現性」の視点で最適なものを示す
 問題を解決する打ち手は1つとは限りません。提案する場合には有力な解決策を複数提示した上で、効果が見込め、実現できそうな案がどれなのかを提示することで、決裁者に納得感を持ってもらいます。

【5】《目標》 解決策の「効果」がいつどの程度出るのか数値で示す
 解決策を示しても、その効果がいつ頃、どのような形で表われるのかを示さないと、決裁者は判断ができません。具体的な期限とその目標値、たとえば「半年後、売上120%アップが目標」という形で示します。

【6】《計画》 解決策の「実現性」を具体的な計画で示す
 提案を承認しても、なかなか実行に移らずに、気がついたら立ち消えになっていたということもよくあります。具体的なスケジュール、体制、予算などを示し、机上の空論ではない実効性の高い解決策であることを示します。

以上が、資料に必要な6つの構成要素です。

 実際は、提案する内容によって、6つの要素をすべてしっかりと記載するときもあれば、省略することもあるでしょう。しかし、「構成」の流れを決めておきさえすれば、問題解決という「中身」を集中して考えられるようになるわけです。


4.質問には「相手」「自分」「数字」の「3つの視点」で備える!



 こうして作った資料を会議でプレゼンしたり、上司に提出した後に、思いもよらぬ質問をされオロオロしてしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。このオロオロ問題についても、資料をつくる段階で、「3つの視点」を持って資料づくりをしていれば、心配はいりません。

 その視点とは、「【1】相手の視点」「【2】自分の視点」「【3】数字の視点」の3つ。この3つを切り替えながら資料をつくれば、誰でも資料の穴をなくすことができます。
「【1】相手の視点」「【2】自分の視点」「【3】数字の視点」の3つの視点を持ち、切り替えながら資料をつくれば、誰でも資料の穴をなくすことができます。

【1】相手の視点


「相手の立場になって考えろ」とはよく言いますが、どうすれば相手の視点で物事を見ることができるようになるのでしょうか。

 それは「あの人は、決裁するときに何を気にするかなあ?」「何の情報がないと決められないと言うだろうか?」と相手が気にしそうなことを拾い出すことです。
「相手の立場になって考えろ」とはよく言いますが、どうすれば相手の視点で物事を見ることができるようになるのでしょうか。

 たとえば、相手が決裁するうえで、「維持費がどれくらいかかるのか」や「具体的にどのような効果が見込まれるのか」の2点を重視しているなら、この2点の情報が漏れていては、資料がどれだけ丁寧につくられていても、けっして通ることはありません。

 普段から、決裁者の言動に注意しておけば、その人が「お金にうるさい人」なのか「品質にうるさい人」なのか「対応スピードにうるさい人」なのかは理解することができるようになるものです。

 そういった相手の視点のツボをおさえることが会議で通る資料をつくる上でまず大切です。

【2】自分の視点


 解決策の選択肢を列挙して、「この中からよいと思うものを選んでください」というかたちで資料をつくる人がいます。たしかに決めるのは決裁者かもしれませんが、これでは決裁者もどう判断していいのかわかりません。

「【2】自分の視点」とは、「提案の中に、自分の意見をしっかり持つ」という視点。 解決策の選択肢を列挙して、「この中からよいと思うものを選んでください」というかたちで資料をつくる人がいます。たしかに決めるのは決裁者かもしれませんが、これでは決裁者もどう判断していいのかわかりません。

 最終的に決めるのは決裁者かもしれませんが、「どの解決策がお薦めなのか?」という自分のしっかりした意見を持つべきです。

 「最高の提案」が見つからなくても、「最善の提案」はどれか。複数のアイデアを提示しつつ、自分は「これがよい!」という考えを熱意を込めて提示します。

 決裁者は何を提案しているのかと同じくらい誰がどれくらいの熱意を持って提案しているのかも見ています。この提案は本気で取り組みたいという自分の考えを資料に盛り込むことで、信頼を勝ち得ることも大切です。

【3】数字の視点


 たとえば、「売上を伸ばす」「問題点を改善する」「コストを削減する」といった言葉がよく資料に出てきます。ただ、そう言われても、「具体的にどのくらい変わるのか」、数字が不明確では決裁者も判断のしようがありません。

 提案は、これから実施するものなので、その通りになるのかは誰にもわかりません。それでも、仕事ができる人は、しっかりとした試算を事前に行ない、数字的根拠を盛り込んだ資料づくりをしています。

 「300万円ほどの投資が必要だが、この生産ラインを組み替えると、年間120万円ほどのコストダウンが見込め、3年ほどで回収できる見込み」──このように「数字で語る」ことで資料の説得力が一気に増すものです。

「【3】数字の視点」とは、「具体的な提案をする意識を持つ」という視点。提案は、これから実施するものなので、その通りになるのかは誰にもわかりません。それでも、仕事ができる人は、しっかりとした試算を事前に行ない、数字的根拠を盛り込んだ資料づくりをしています。

5.資料のデザインはシンプルが鉄則


 最後にデザインについても一言触れておきたいと思います。
 資料の目的は「相手に内容を理解してOKを出してもらうこと」で「カッコいいデザインを見せてスゴイなと思わせること」ではありません。つまりシンプルで十分なのです。

 いい資料は「伝えたいことだけが目立つ」ようにデザインされています。そして、そのような資料をつくる人は、デザインにあまり時間をかけません。

 私の経験上、「デザインがカッコいいかどうか」と「会議で通るかどうか」「上司がOKを出すかどうか」は、まったく関係がありません。大事なのは「デザイン」ではなく、あくまでも「構成」です。「相手にとってわかりやすく納得感のある」構成であれば、デザインはシンプルでも、極端な話、白黒で文字だけの資料でもいいのです。

 私も資料づくりにかける時間の9割以上は構成(どのように伝えるか)を考える時間にあてています。パワーポイントで正式な資料をつくりだすのは提案の前日ということもよくあります。

 資料のデザイン面で注意することは、文字のフォントは1種類、文字サイズはできるだけ大きくし、色も3色以内に押さえる。紙面を情報でギチギチにせずに30%程度は余白を残すといったことでしょう。

 そして資料をつくるたびにデザインを考えるのではなく、毎回同じ文字フォントや色を使います。そのように自分なりのデザインの型を決めておくと、資料の使い回しがしやすくなり、デザインに迷う時間も短縮され結果的に短い時間で資料をつくることができるようになります。

文字のフォントは1種類、文字サイズはできるだけ大きくし、色も3色以内に押さえる。紙面を情報でギチギチにせずに30%程度は余白を残しましょう

6.まとめ



 「一発OKが出る資料」をつくるためには、まず構成を「問題点」と「解決策」の大きく2つにわけること。決裁者が「問題点」を見ると「それは放置しておくとヤバイ問題だな」と思い、「解決策」を見ると「効果がありそうで、実現性もありそうな解決策だな」と思わせるようにつくられている必要があります。

 さらに、資料前半の「問題点」の部分には、「目的」「問題点」「原因」の3つ、資料後半の「解決策」には「解決策」「目標」「計画」の3つの合計6つの構成要素を盛り込みます。

 そして、それぞれのパートを、「【1】相手の視点」「【2】自分の視点」「【3】数字の視点」の3つの視点を持って作りこみます。資料づくりが下手な人は「今ある情報を使って、どのように資料をつくろうか」と考えてしまいがち。その点、一発OKが出る資料をつくる人は「どのような情報があれば、資料の穴はなくせるかな」と考えます。まずは3つの視点で資料で伝えるべきポイントを拾い出してみてください。

<参照:『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ』(下地 寛也 著)>
発行:三笠書房
販売:全国の書店
定価:1,500円(税別)
発売日:2017年3月15日(水)
《下地 寛也》

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