測量野帳は、測量士の方が、測量現場で記録を取るためのノートとして開発されたノートですが、そのサイズ、薄さ、表紙の硬さなどのユニークさに気づいた人たちが普段使いのノートとして使い始めているようです。
私は、測量をしませんし、屋外の建設現場にいくこともなく、社内で測量野帳を持ち歩いています。そして、持ち歩き続けているうちに、測量野帳には、スマホとの相性の良さがあることに気づきました。
スマホは、肌身離さず持ち歩いている人が多いと思いますが、最近はノートを持たない、手書きはしないという人も増えていると思います。しかし、私は備忘やメモのためにも、頭の中を整理するためにもノートを持ち歩いています。
ノートとスマホの相性というと、「手書きのノート、一発でデジタルに変換、保存!」的なことをイメージされると思いますが、そういう話ではありません。
私がいいと思ったのは「一緒に手に持った時の相性」です。(完全に、個人的な感想です。)その相性の良さをポイントごとに紹介したいと思います。
1.サイズ
私が使っているスマホはタテ138×ヨコ67mmです。いっぽう、測量野帳は165×91mmで、測量野帳のほうが大きいのですが、どちらも片手で持ちやすいサイズです。ぴったり同じサイズのほうが持ちやすいような気もするのですが、これくらい大きさが違う方が、ふたつを離すときには離しやすいのではないかと思います。
2.薄さ
スマホの6.9mmに対して、測量野帳は6mm。測量野帳ぐらいのサイズのノートだと、枚数が多く、厚みがもっと厚いものも多いですが、測量野帳は40枚綴じで、6mmの厚みしかありません。スマホと重ねて持っても、約13mmです。
3.硬さ
スマホは金属のケースと液晶でできている硬質なものです。一方、測量野帳は紙製なのですが、表裏の表紙の硬さと、厚み6mmという薄さから、ノートなのにかなり硬質な印象を受けます。軽いこともあり、木の板を持っているような印象を持ちます。2枚の硬い板状のものを重ねて持つというというのが、なぜか気持ちいいです。
4.素材
スマホと測量野帳を重ねるとき、ふたつの物体は、ある意味でどうしてもぶつかります。これが金属同士のぶつかりだと、「カチッ」とか「コツッ」という硬い音がして、ちょっとドキッとするのですが、硬いもの同士とはいえ、金属と紙のぶつかりなので、「パタッ」という感じの音しかしません。
5.表面の仕上げ
私は、スマホの液晶面に保護ガラスを貼っているのですが、この保護ガラスの面と測量野帳の表紙を重ねるようにして持ちます。(スマホの反対面はレンズが出っ張っているので、ぴったり重なりません。)
ガラス面が接する測量野帳の表紙は、クロス調の凹凸のある紙が貼られています。そのため、ふたつは、ピタっと密着するというわけではなく、重なったままずらすことも可能ですし、ふたつを離すときはすっと離れます。(※私は保護ガラスの傷をあまり気にしませんが、ずらす際に保護ガラスや液晶面に傷がつく可能性があるのでご注意ください。)
6.製本
メモやノートの製本というと、背の部分を背クロスで補強したり、リングで綴じたりしているものもありあすが、測量野帳は、表紙、背表紙、裏表紙にかけて、1枚の紙でくるまれています。そのため、測量野帳の表紙には、背クロス分の段差も、リングの段差もなく、フラットな状態になっています。そのため、それぞれのどこで重ねるかを、あまり気にする必要がありません。
以上のようなポイントで、スマホと測量野帳の組み合わせが好きになり、社内の移動時にはいつもセットで持ち歩いています。
なぜ、このことを記事に書こうと思ったかというと、スマホと測量野帳の相性の良さに気づいたとき、モノを選ぶときの切り口っていろいろあるなあと改めて思ったからです。
みなさんの何かの参考になればと思います。

アナログなノートが好きなのに、仕事はなんともデジタルなウェブマスターです。ロングライフでロングテールなモノが気になります。最近のお気に入りは小さいカバンと測量野帳と野帳カバーです。