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「普通」のプレゼンを「驚き」のプレゼンに変える裏技とは

[コクヨの研修]スキルパーク、シニアトレーナーの下地寛也(しもじかんや)がプレゼンのコツをお伝えするコーナー28回目。今回は聞き手に「驚きを与える」言い回しです。

ピックアップ
聞き手に「驚きを与える」言い回し<あえて安いほうを勧める>
  • 聞き手に「驚きを与える」言い回し<あえて安いほうを勧める>
  • 聞き手に「驚きを与える」言い回し<数字で具体化する>
  • 聞き手に「驚きを与える」言い回し<他と比べて際立たせる>
  • 聞き手に「驚きを与える」言い回し<根回しは済んでいると言う>
 人のプレゼンを聞いていて、「当たり前の話ばかりするなあ~」と思うことはないでしょうか。

 こんにちは。[コクヨの研修]スキルパーク、シニアトレーナーの下地寛也(しもじかんや)です。プレゼンのコツをお伝えするこのコーナー、28回目。

 先日、KADOKAWAさんから出版した『プレゼンの語彙力』のエッセンスを数回にわけて、できる人のプレゼンの言い回しについて解説しています。

 今回は聞き手に「驚きを与える」言い回しです。

 皆さんは、プレゼンの中に「驚き」の要素を盛り込むことを意識されているでしょうか。なんとなく生真面目にプレゼンの内容を作ってしまうと、引っ掛かりのない単調な話になってしまいます。

 どうすれば聞き手が「へぇ~、ほう~、マジ!、すごい!」と驚くプレゼンになるのか、そのテクニックについて考えていきましょう。

 まずは、聞き手に意外性を与え、「へぇ~」と思わせる方法です。

あえて安い方(得しない方)を勧める



聞き手に「驚きを与える」言い回し<あえて安いほうを勧める>

 プレゼンする場合、できれば高いものを売りたい、自分の有利な条件で合意したいと思うものです。そこで、あえて自分が得をしない提案をしてみましょう。

△:「高い方ほうだとすべてのオプション機能がついています」
◎:「こちらの安い方ほうで機能は充分です」


 モノを売るときに高い方を売りたいというのは素直な気持ちでしょう。聞き手もそれはわかっています。なので、安い方を勧められると聞き手は「えっ?」と一瞬耳を疑います

 人はなんとなく一番安い商品を買いにくいものです。

 松竹梅であれば真ん中の竹を買ってしまうもの。セコい客だと思われるのが嫌なのです。そんな中、説明する人の方から「安い方で充分ですよ」と言われれば場の空気が和みます。

 そして話し手のことを信頼してくれるでしょう。

 そうして信頼を勝ち取ったあとに、「大抵の人は安い方で充分ですが、もし○○という機能が必要であれば、これがまた素晴らしい機能なんですが、それだけはゴメンナサイ高い方にしかついていないんです」と言えば、聞き手はあなたの言うことを信じて高い方を買うしかなくなるわけです。

 使用例としては、こんな感じ・・・

・「初心者なら○○機能はないですが、低価格版でも悪くないです」
・「プロジェクトのメンバーは新人だけでもなんとかします」


 社内向けのプレゼンでも、自分がやりたいことを全開で話すのではなく、少し譲る部分をつくる。それだけでも相手は「へぇ~、よく考えているね」と驚いてくれるでしょう。

数字で具体化する



聞き手に「驚きを与える」言い回し<数字で具体化する>

 説得力を増すために数字を使うのは常套のテクニックです。

△:「いつもかなりの数が売れています」
◎:「計算すると10秒に1個売れていることになります」


 具体的な数字を言われると聞き手は「ほう!」と関心します。

「たくさん売れてます」「かなり安いです」と言われるより、「10秒に1個売れています」「他社より3割安いです」と数字を使って具体的に言われる方が聞き手はクリアに理解できます。

 数字を使えばイメージがズレることもありません。誰にとっても10秒は10秒ですし、2000個は2000個でしょう。

 ただ、数字があまりにも大きいと聞き手がイメージできなくなりますので注意が必要です。「新規格では20000Mbpsの超高速な通信速度を実現するんです」と言われても普通はピンと来ません。

 なので、比較対象と比べて数字を言うようにしましょう。

 たとえば「旧規格が200Mbpsだったので、新規格はその約100倍の速度です」と言えば詳しくない人でもイメージできるでしょう。

 使用例も見てみましょう。

・「1日2000個できる商品が毎日3時には売り切れます」
・「私は80キロだった体重を2ヶ月で68キロまで落とせました」


 数字で語るだけで、「そんなに効果があるんだ!」とリアルなイメージが伝わります。

他と比べて際立たせる



聞き手に「驚きを与える」言い回し<他と比べて際立たせる>

 3つ目は、「対比」のテクニック。

「Aより、Bのほうがスゴイんです」という言い方です。このとき特にAの方がいいのではと思っていた聞き手は、「マジ、そうなんだ!」と心の中でつぶやくでしょう。

△:「扉なしの収納でスッキリ片づきます」
◎:「扉付きの収納より扉なしの収納の方がスッキリ片づきます」


 モノゴトは何かと「比較すれば」わかりやすくなります。「この車の操作性は優れています」より、「この車は、あの車より操作性が優れています」の方がスッと頭に入ります。

「このデザインはカッコイイ」「この商品は手頃な値段だ」では聞き手は漠然としているなあと思うものです。

 すべては比較対象があってこそ言えることなのです。比較する方法は2つあります。

 1つは「ライバルと比べて優れている」つまり英語の比較級(A is better than B./AはBより優れている)。

 もう1つは「ある領域の中で最も優れている」つまり英語の最上級(A is the best in this shop./Aはこの店の中で最も優れている)です。

 つまり、「ライバルはなんだろう?」「どの範囲の中で比べればいいのだろう?」と考えてみましょう。

 できれば有名なライバルやよく知られた領域で説明できるといいですね。そうすれば聞き手は簡単に理解できるはずです。

 使用例はこのような表現です。

・「ゆっくり話すより間を取って話す方が効果があります」
・「間を取って話すことは話し方のコツの中で最も効果的です」


 1つ目が比較級、2つ目が最上級的な言い回しです。

根回しは、もう済んでいると言う



聞き手に「驚きを与える」言い回し<根回しは済んでいると言う>

 最後は、プレゼンの後で起こる面倒な調整作業をもう済ませてますよと言って驚かせる方法です。

△:「営業さえ協力してくれれば、すぐ実行できます」
◎:「営業の協力は得ていますので、すぐ実行できます」


 プレゼンを実行するときに障害になるものが2つあります。1つ目はもちろん予算ですが、もう1つは人の協力です。

 他部署の協力が得られないで頓挫するプロジェクトは結構あります。「営業が売ってくれない」「開発が対応してくれない」「情報システム部がセキュリティーにうるさい」など、ゴーサインが出た後にどんな障害があるのかを考えましょう。

 聞き手もそこを気にします。「この人は熱意を持って取り組むと思うが、他部署の人は協力してくれるかな」と。

 通常、どこの部門でも人員にゆとりはありません。どれだけ提案が良いとしても、今ある仕事を止めてまで協力するのは難しいということがよくあります。

 なので、先手を打って協力が難しそうな部門からの同意を得ておきましょう。その同意を得たことをプレゼンで伝えれば、その手際の良さに意思決定者は感服するでしょう。

 言い方としては以下のような形です。

・「関係部署には説明して参加する候補者を出してもらっています」
・「既にトランプ氏のOKはもらっています」


 決裁者も、手回しの良さに「すごい!!」とびっくりしてくれるでしょう。

プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全
下地 寛也 (著) たかだべあ(イラスト)



『プレゼンの語彙力』(KADOKAWA)から絶賛発売中! イラストはLINEスタンプで有名な「けたたましく動くクマ」のたかたべあさんに描いていただきました。こちらもお楽しみください!

《下地寛也》

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