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「男性の育休」のリアル~その1「主夫生活の苦労」

厚生労働省の発表によれば、2017年度に育児休業を取得した男性の比率は5パーセント台とまだまだ低く、期間的にも短期休業が中心だ。そんな中でハウス食品株式会社に勤務する豊田陽介さんは、1年間の育休に踏み切り、主夫として家族とじっくり向き合った。

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ハウス食品株式会社に勤務する豊田陽介さんは、1年間の育休に踏み切り、主夫として家族とじっくり向き合った。
  • ハウス食品株式会社に勤務する豊田陽介さんは、1年間の育休に踏み切り、主夫として家族とじっくり向き合った。
  • 左:黒田英幸さん
  • 1年間の育休に踏み切り、主夫として家族とじっくり向き合った豊田陽介さん
 厚生労働省の発表によれば、2017年度に育児休業を取得した男性の比率は5パーセント台とまだまだ低く、期間的にも短期休業が中心だ。

 そんな中でハウス食品株式会社に勤務する豊田陽介さんは、1年間の育休に踏み切り、主夫として家族とじっくり向き合った。今後増えていくと予想される「男性の育休」に迫るため、豊田さん自身と家族、職場のメンバーが過ごした1年間を1回シリーズでお届けする。第1回は、豊田さんが体験した主夫生活の苦労についてお聞きした。

育休生活の始まりは戸惑いの連続だった



「育休前も、育児は自分なりにやっていたつもりでした。『イクメンと言えるんじゃないかな』と自負していたのも確かです。でも、専業主夫として家事・育児全般を自分でやりたいと宣言した手前、専業主婦である妻に代わって1日3回の食事はもちろん、掃除と洗濯、子どもの宿題をみるところまで担当するようになると、最初の2か月はとにかくしんどくて……。その頃の記憶は半ば飛んでいるくらいです。その後、掃除と洗濯は妻が担当するようになって少し楽になりましたが……」

 第3子となる娘が生まれるのをきっかけに育児休業を申請し、2018年1月からの1年間、専業主夫として過ごした豊田さんは、育休当初の2か月をこんなふうに振り返る。

「仕事をしていたときは、オフィスを出れば自然とオンとオフが切り替わりました。でも家にいると、オンともオフともつかない日々が流れていく。会社は休んでいるわけですから休日には違いないのですが、休んでいる感じがまったくなく、落ち着かない毎日でした。正直、会社に通う生活の方が楽だと感じましたね」

家族とじっくり向き合いたい!強い意志をもって1年間の育休取得を決断



 男性で1年間の育休を取得するのは、ハウス食品では豊田さんが最初のケースだという。豊田さん自身も、第1子と第2子の出生時に育休を取得したが、それぞれ5日という短期間だった。そもそもなぜ、長期間の取得を思い立ったのだろうか。

「中学生のときに父母が離婚し、寂しい思いをしたこともあり、自分は温かい家庭をつくろう、と心に決めていました。長男と長女が生まれたときも育休を取得したのですが、5日間だけでは、育児に参加した実感が持てませんでした。その後も会社員として朝から晩まで仕事をする毎日で家族と向き合う時間がつくれず、理想と現実のギャップは拡がるばかり。だからこそ3人目の子どもができたら、どんな状況にあっても、まとまった時間を取って家族と過ごそうと決めていたんです」

主夫生活の経験を食品やサービスの開発に活かしたい思いも



 原点にあったのは「家族との時間をつくりたい」という思いだが、豊田さんの頭にはさらなる目的もあった。

「育休にあたっては、ぜひ主夫業を経験したいと考えていました。主夫として家事や育児を経験することで、実体験に基づいたリアルな開発が出来るようになると思ったためです。また、男性社員の長期育休は社内であまり例がなかったので、後に続く男性社員が育休を取得しやすいよう、自分が最初のケースになりたい思いもありました」

 当時の上司である新領域開発部の黒田英幸さんは、豊田さんから初めて育休の相談を受けた日を思い出し、「正直驚いた」と話す。

「僕自身が育休を取らなかったこともあって、『男性が1年間もの育休』という事態は想定していませんでした。ただ、彼から理由を聞いて、今後の業務に活かしたいという意図があるのはすばらしいな、と期待が高まりました」

左:黒田英幸さん

夜間授乳の大変さを経験し妻の苦労を腹の底から実感



 家族に「1年間の育休を取りたい」と話したのは2017年の夏。喜でくれると思っていた妊娠中の妻が、まず口にしたのは「そんなに休んで生活は大丈夫なの?」という心配。

 豊田さんは、育児給付金制度についてていねいに説明し、「主夫として、育児も含めた家事全般を担当したい」という意志も伝えた。これに対して、妻は『夫に挑む思いもありました(笑)なんでしょう、この気持ち。やれるもんならやってみなさいよ!のような』と当時の心境をSNSにつづっている。

1年間の育休に踏み切り、主夫として家族とじっくり向き合った豊田陽介さん

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《横堀夏代 WorMo'より》

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